日本ソフトウェア科学会大会講演論文集
Online ISSN : 1349-3515
ISSN-L : 0913-5391
日本ソフトウェア科学会第21回大会
セッションID: 4A-1
会議情報

分散システム管理のための安全かつ効率的なポリシ処理フレームワーク
*前田 直人登内 敏夫
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

ポリシ管理技術は自律的な分散システム管理を実現する手段として期待されている.実際のシステムへの本技術への適用を考えると,効率と安全性が重要な課題となる.そこで,本稿では,安全かつ効率的なポリシ処理を実現するフレームワークを提案する.全てのポリシを並行に処理するポリシ処理方法の場合,効率は良いが,ポリシ記述者は並行に処理されても安全なようにポリシを記述する必要があり,記述者に対する負担が大きい.一方,全てのポリシを逐次処理をするポリシ処理方法の場合,並行処理に伴う問題を考慮する必要がないため,ポリシ記述者の負担は軽減されるが,性能の点で問題がある.本稿で提案するフレームワークでは,同じ対象に対して副作用を持ったアクセスを行なう可能性のあるポリシの集合を検出し,そのようなポリシの集合に含まれる組合わせ以外の組み合わせとなるポリシの集合を並行に実行することで,効率と安全性の両方を実現する.

著者関連情報
© 2004 日本ソフトウェア科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top