2025 年 55 巻 p. 23-31
ユネスコの「TVEに関する条約」(1989)において使用されたTVEが、「TVETに関する勧告」(2015)においてTVETへと変化した過程について、ユネスコとILOの接近に焦点を置いて分析し、その意義を検討した。分析の結果、ユネスコは、TVETの採用を通して、①職業労働分野との接近を図り、資格を伴う専門性と一般的なスキルの開発を通して、すべての人の生涯にわたる生活の質の向上を目指し、②ILOとのより現実的な協働を押し進めようとする戦略的な枠組みを設け、③中等教育以降に取り組みの対象を限定したことが明らかになった。