就業者の「複合資格」に関する考察 : ビル設備管理業における資格取得状況調査から(創立40周年記念特集号)

抄録

わが国では資格の評価が定まらない状況にある。これまでの、資格を単一の資格としてとらえた資格研究の成果では、「職業資格」が適切に機能する環境を構築することはできない。われわれはビル設備管理業を対象職種として就業者がキャリアに応じて取得する各資格間の関係を分析し、一定の業務を担当する従業員が取得する資格の集合、すなわち「複合資格」として「基本資格」、「特定分野資格」、「責任者資格」があることを見出した。