産業教育学研究
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高度成長期以降の労働市場における短期高等教育の評価とその変化 : 高専・短大卒業者の処遇に着目して
新谷 康浩
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2001 年 31 巻 1 号 p. 66-74

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抄録
高専卒業者の処遇を他学歴者のそれと比較して、職業専門教育に対する労働市場の評価を明らかにした。高専卒業者の初任給は、大卒との格差が拡大した一方で、製造業では、高卒との格差が縮小し、短大卒は高専卒をやや下回っていた。高専卒は、次第に「安上がりで大卒並の高い専門性をもつ人材」になってきたが、非技術職従事者は、技術職従事者に比べて賃金などが低く押さえられた。専門職業能力が生かせる職務かどうかが、今後、学歴と賃金の関連を検討する上で重要な観点になるといえよう。
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© 2001 日本産業教育学会
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