抄録
1) ケナフの生育に伴う養分吸収経過および植物体内における量的変化について研究した.
2) 全乾物重は生育に伴い増加し〓完成期にその最大に達し, それ以後漸減したがその様相は部位によって異なり, 葉部および木部+髄部は萌完成期に, 〓部, 繊維部および皮部中の非繊維部は子実成熟期に夫々最大に達した.
3) 全乾物重に対する各部位の比率は, 生育に伴い葉部は減少し〓部は顕著に増加したが, 織維部および皮部中の非繊維部は着蕾期から開花始期まで増加し, それ以後の変化は少なかった.木部+髄部の変化は比較的少なかった.
4) 窒素, 燐酸および加里の含有率は〓部以外の部位では生育が進むにしたがってそれぞれ低下したが, 〓部の窒素は発育に伴って向上した.しかし燐酸および加里では変化がなかった.
5) 窒素および加里の吸収量は〓完成期に最高になりそのha当り吸収量は前者で220kg, 後者は475kgに達したが, 燐酸は子実成熟期まで増加しその量はha当り約50kgであった.
6) ケナフの生育中における養分吸収は, 着蕾期から〓完成期にかけて最も旺盛であった.
(7) 窒素, 燐酸および加里の部位別の含有割合は生育に伴って葉部の占める割合は急激に減少し〓部は増加したが, 木部+髄部は漸減した.また皮部は窒素および加里では着蕾期より開花始期まで増加しそれ以後一定となったが, 燐酸は開花始期まで増加し以後減少した.
(8) ケナフは黄麻よりも養分吸収の旺盛な作物であることが認められた.