熱帯農業
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水及び高温ストレスが耐暑性および高温感受性サヤインゲン (Phaseolus vulgaris L.) 品種の水状態に及ぼす影響
クマール アショーク大前 英江川 宜伸柏葉 晃一庄野 真理子
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2005 年 49 巻 2 号 p. 109-118

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抄録
水及び高温ストレスがサヤインゲン (Phaseolus vulgaris L.) の水分状態におよぼす影響について, 沖縄県石垣市のガラス温室内で, 耐暑性品種‘ハイブシ’と高温感受性品種‘ケンタッキーワンダー’を用いて実験を行った. 常温 (27/23℃, 昼/夜) および高温 (31/27℃) 条件下で生育した2品種に対し, 3葉期 (栄養生長期) と莢生長期 (生殖生長期) に水ストレスにさらした.両品種の葉の水ポテンシャル (LWP) は, 日変化で見た場合, 27/23℃条件下では, 11時に最も低下し夕方に回復したが, 31/27℃条件下では, 一日を通して低下し続けた. 水ポテンシャルの低下程度は, ‘ハイブシ’より‘ケンタッキーワンダー’で大きかった.葉の水分状態に関して, 品種, 水分や温度処理区の間に交互作用が, 3葉期と莢生長期で認められた. 温度や水ストレスの影響は, 3葉期よりも莢生長期で大きかった, RWCの品種間差は常温よりも高温条件下で, 莢生長期より3葉期で, 明瞭に認められた.3葉期で‘ハイブシ’は‘ケンタッキーワンダー’に比べてより速い水分状態の回復を示した. 莢生長期で‘ケンタッキーワンダー’は萎れを示したが‘ハイブシ’は示さなかった.RWCとLWP間の関係を, 温度や水ストレス処理区で, 品種別に調べた.LWPの低下に伴うRWCの減少は‘ハイブシ’で小さく, ‘ケンタッキーワンダー’で大きかった. LWPとRWCの関係に関する遺伝的形質の相違は, 水分や高温ストレスに耐性を持つサヤインゲン品種を選抜し, 改良するために活用できる.
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© 日本熱帯農業学会
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