抄録
本研究は知的障害者の職業リハビリテーション関連従事者の連携に影響を及ぼす要因を探ることを目的とした。質問紙郵送法による調査対象は東京23区、大阪市、名古屋市の教育・福祉・労働の3分野に勤務する職業リハビリテーション関連従事者であり、調査機関は232ヵ所であった。「連携程度」を従属変数とした重回帰分析を行った結果、「機関の態度」「就労支援担当者数」「卒業後の職業関連専門職の学習経験」「卒業後の連携学習時間」「連携場所」「性別」「勤務経歴」の変数によって、連携程度の48.2%が説明された。また福祉分野では、「機関の態度」「就労支援担当者の数」「連携場所の有無」において、教育・労働分野より劣悪な環境であることが明らかになった。