水質汚濁研究
Print ISSN : 0387-2025
都市河川等における水, 底泥の酸化還元電位の測定方法と測定値の評価
武藤 暢夫金 甲守
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1986 年 9 巻 2 号 p. 104-112

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抄録
従来, 水や底泥の有機物による汚濁の程度を評価する場合には, たとえば, BOD, COD, TOC, TODあるいは強熱減量値などが利用されている。これらの項目は, 端的にいえばいずれも直接あるいは間接的な物質存在の濃度で表示しているものである。
一方, 汚濁原因物質の量的な推定とは別にその水や泥がどの程度好気性あるいは嫌気性なのかといった酸化-還元系レベルによる質的表示も要求されるところであり, この酸化還元系についての検討に有用な手段の一つとして酸化還元電位がある。
この稿においては, 以上の観点を中心として, 2~3の河川等の水域における水および底泥について実測および実験的検討を行い, 得られた知見をまとめたものである。すなわち, ORPの測定によりその河川の清浄さや腐敗状態を知ることができた。特に, 底泥については汚濁階級の区分けも可能であるとし, それを試案した。
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© 社団法人日本水環境学会
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