抄録
飼料化を目的として, 脱脂大豆醤油粕よりも液相割合が高い丸大豆醤油粕を脱塩・乾燥処理した。原料粕に含まれる食塩の98%が除去されるので, 飼料の配合設計が容易である。最終製品は25.4%の粗タンパク質を含むので, 配合飼料の窒素源として利用できる。粗脂肪含有量が高いため, 熱量も581kcal/100gと高く, エネルギー源としても有効利用できる。微生物はほとんど検出されず, 水分活性も0.3未満であるため, 安全性が高い。以上の結果から, 丸大豆醤油粕の乾燥脱塩処理品は, 家畜飼料として有効な品質を備えていることが確認できた。