廃棄物学会論文誌
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論文
農業用ポリ塩化ビニルフィルムの高温水溶液処理における分解挙動と生成する炭素質の特性
申 宣明吉岡 敏明奥脇 昭嗣
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1998 年 9 巻 4 号 p. 141-148

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抄録
ポリ塩化ビニル (以下PVCと略) 64.5%, フタル酸ジオクチル (以下DOPと略) 32.2%, ステアリン酸カルシウム-亜鉛安定剤と界面活性剤からなる農業用ポリ塩化ビニルフィルム (以下農ビフィルムと略) をNaOH濃度0~7M, 150~250℃, 0~12時間処理し, その分解挙動と生成する炭素質の特性を調べた。
農ビフィルムの分解による重量減少率は時間の経過と温度の上昇に伴い増加した。3MNaOH, 225℃以上では, 昇温過程で重量減少率は31%に達し, この値はDOPの含有率にほぼ一致した。また, この条件でDOPはアルカリによりフタル酸とイソオクタノールに定量的に加水分解した。この水熱処理では, まず, DOPの加水分解・抽出によって10~12μmの細孔が生成し, さらに併発的に進む脱塩化水素によって, より小さい細孔の生成と, 農ビフィルムの収縮が進み, 時間が長いほど細孔径は小さくなった。12時間で, 細孔径は1~8μm程度であった。
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© 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
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