抄録
焼酎廃液 (含水率92.7wt%, SS2.45wt%, TOC37, 186mg/l, pH3.1) を金属ニッケル触媒存在下, 高温高圧 (350℃, 19.3MPa) で処理することにより, 無色透明な処理水 (TOC337mg/l, pH7.1) に処理することができた。TOC除去率で99%以上を達成でき, 廃液中の有機物はメタンと水素を主成分とする気体燃料に変換された。廃液中の窒素分は, ほとんどがアンモニア態窒素として処理水に溶解していた。一方, この反応条件下での化学平衡はアンモニアでなく窒素ガスになることから, 有効な触媒があれば, 窒素も同時に処理できることが示唆された。