抄録
サイエンスコミュニケーションの要諦は、サイエンスをめぐる開かれたコミュニケーションである。しかしそれを阻むのが、専門用語、ないし個々の業界特有のジャーゴンである。ジャーゴンは、必ずしも特殊な専門用語とは限らない。日常語であっても、コミュニティーが異なればジャーゴンとなりうるためである。サイエンスコミュニケーションが開かれたコミュニケ-ションとなるためには、異分野コミュニケーションの壁を崩すリテラシーの共有を図る工夫が必要となる。誰もがその工夫を心がければ、サイエンスが一つの文化として社会に浸透してゆく助けになろう。