The Journal of Toxicological Sciences
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Calcipotriol (MC903)のイヌを用いた経皮投与による4週間反復投与毒性試験および4週間回復試験
今泉 尚志鶴田 真章小池 嘉秀小野 正博白川 清美永田 充宏小西 良士
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1996 年 21 巻 SupplementII 号 p. 309-323

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抄録
MC903の安全性を検討するため,0, 0.04, 0.4および4 μg/kg/dayをビーグル犬の背部剪毛皮膚に4週間閉塞塗布した。さらに,4 μg/kg/day群について,4週間の回復試験を実施し,以下の結果を得た。1. 一般状態では,4 μg/kg群の雌雄の投与部皮膚に,組織学的変化を伴う発赤,発疹,落屑,湿潤および熱感が観察された。2. 尿検査では,4 μg/kg群の雌雄に尿中カルシウム排泄量の増加傾向が認められた。3. 血液学的検査では,4 μg/kg群の雌雄に分葉核好中球比率の増加および雄にリンパ球比率の減少傾向が認められた。4. 血液化学的検査では,4 μg/kg群の雌雄にA/G比の減少,アルブミン比率の減少または減少傾向およびγ-グロブリン比率の増加傾向が認められた。5. 器官重量では,4 μg/kg群の雄に胸腺の絶対重量・相対重量の減少傾向が認められた。6. 剖検では,4 μg/kg群の投与部皮膚に雄全例・雌2例に小型の丘疹が散見され,同群の雌雄各1例に軽度な落屑および肥厚が認められた。病理組織学的所見では,投与部皮膚に扁平上皮細胞の増生および角化亢進が認められた。7. 投与期間中に発現した所見は4週間の休薬により消失し,可逆性の変化であった。8. 以上の結果から,本試験における無毒性量は,雌雄ともに0.4 μg/kg/dayと推定された。
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© 日本トキシコロジー学会
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