日本獸醫學雜誌(The Japanese Journal of Veterinary Science)
Online ISSN : 1881-1442
Print ISSN : 0021-5295
ISSN-L : 0021-5295
ブドウ球菌培養濾液によるレプトスピラ集落数増強作用
藤倉 孝夫
著者情報
ジャーナル フリー

1966 年 28 巻 2 号 p. 69-72

詳細
抄録
ブドウ球菌は,同種の菌;1朱の間ばかりでなく,Protcus,Hacmophilus,Influcnzaウイルスなど異種の微生物に対しても,培地中で増殖を促進すると,またこれらとの混合感染が,しばしば問題となってきた。本報告においては,さきに検討したレプトスピラ(以下「レ」と略す)の角びん内閉鎖系での集落形成法を応用し,ウシ乳房炎材料より分離したStaPIlylococcusaureusS9-2株のhcartinfusionbrothでの培養濾液をもちい,「レ」集落におよぼす作用につき検討した。上記のブドウ球菌株の37°C,18′~24時間培養液を SeitzEKで濾過し,無菌試験ののち,培養濾液として用いた。LePtosPirabfexaUrawa3株のKorthor培地10~14日培養原液を,0.2%tryptoscphosphatcbrothで,10~1,000集落形成単位を含むように希釈した。その0.2mlと,培養濾液1.8m1を37゜C,60分感作後,ゴム栓を施した角びん内閉鎖系で,10%正常ウサギ血清加Cox培地を用い,33°Cで培養した。形成された「レ」集落数および,集落形態を,heartfunsionbroth,および,Korthof培地感作の対照と比較したところ,150ないし170%の集落増の数加を認めた,集落形態については,いちじるしい所見は認められなかった。この作用は,ブドウ球菌の培養時間と連関して変化した。24時間培養濾液が,最も本作用がいちじるしく,48時間以降次第に減少するようであった。また,培養濾液を,56°Cで1時間加熱しても,この作用は低下することなく,1二8ないし1:16希釈までこの作用は保持されていた。またLePtosPirasemarangVc1dratS173株についても本作用を認めた。L.icterohaemorrhagiaeほか4株では,著明でなかった。
著者関連情報
© 社団法人 日本獣医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top