日本獸醫學雜誌(The Japanese Journal of Veterinary Science)
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新生子牛の尿性状と酸-塩基排泄の生後推移
佐藤 博
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1982 年 44 巻 6 号 p. 993-996

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抄録
ホルスタイン種の雄子牛を用いて 1, 4, 5-6, 8 および12週齢にそれぞれ4日間ずつ採尿し, 尿性状と尿への酸あるいは塩基の排泄を調べた. 子牛には6日齢から代用乳, また11-13日齢から人工乳とヘイキューブを与え, 32-35日齢で離乳した. 観察期間中クレアチニン係数はほとんど一定であった. 1週齢においては尿の比重, 緩衝能, PHが低く, 滴定酸が排泄されていた. 発育にともなって比重・緩衝能が高まり, 5-6週齢以降は成牛の値に達していた. また尿はアルカリ性になり, 滴定塩基が排泄されていた. 尿へのリン酸排他は哺乳期に多く, 離乳後には減少した. アンモニウム排泄は8週以降に著しく増加していた.
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