1990 年 52 巻 3 号 p. 533-542
A. pleuropneumoniae対する4クローンのモノクローナル抗体(MAb)を常法により作製し, それらの性状を解析した. ELISA-阻止試験の結果から, 4クローンのMAbはいずれもA. pleuropneumoniae血清型2・菌株とのみ反応し, LPSのNaIO4感受性抗原部分を特異的に認識すると考えられた. SDS-PAGEとイムノブロッティングにより, これらのMAbはすべて血清型2・菌株LPSのO-抗原側鎖部分と反応することがわかった. 以上の成績から, LPSのO-抗原側鎖は A. pleuropneumoniaeの血清型特異性に関与する抗原のひとつであることが示唆された.