2025 年 41 巻 p. 1-16
維持補修により構造物の長寿命化を図ることは,土木工学がネットゼロに貢献するために必要な重要なファクターの一つである.補修補強工法には耐久性向上のための補修と構造特性向上のための補強とがある.既存構造物の補強に必要な技術は,新設構造物の構築に必要なものと同じではない.実用化されている補強工法技術には,補強材料や補強構造詳細という点で実に多くの種類がある.土木技術者は,多様な工法の中からより良い補強材料,構造詳細は何であるかと言う問いに答え直す必要がある.その答えは新設構造物の場合と異なるかもしれないのである.この論文は,コンクリート構造物の接着工法,増厚工法,巻立工法後に要求される構造性能をより確実に達成するための補強材料,構造詳細を論じるものである.補強工法の標準化は,補強工法の信頼性を高め,ネットゼロに貢献するために必要であり,そのための国際協力に関しても論じる.