化学教育
Online ISSN : 2432-6542
二次電池(充電できる電池)(電池の化学)(<特集>最近の電池)
竹原 善一郎
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1986 年 34 巻 1 号 p. 13-16

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抄録

充電, 放電のくり返しにより, 直流電力を貯蔵し, 必要に応じて外部に直流を供給することの可能な電源が二次電池である。現在, 二次電池は移動可能な電源として, 自動車のエンジン始動用や動力源に, 即応した電力供給源として非常用電源や予備電源に, さらに密閉化が可能となり, ポータブル機器の電源などに用いられている。将来は, 電力の負荷調整, 電力貯蔵や電気自動車の動力源としての利用が考えられている。これらに対応した電池は, エネルギー密度, 出力密度がともに大きく, 充放電時の高いエネルギー変換効率, 活物質の化学的, 物理的性状の可逆性の維持など多くの条件が要求される。そのため, 現状では, 鉛蓄電池, アルカリ蓄電池が主として用いられているにすぎない。新しい観点から, 新素材を用いた新型二次電池の開発が待たれている。

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© 1986 公益社団法人日本化学会
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