1986 年 34 巻 4 号 p. 309-312
セラミックスは人類の歴史において, 最も古い材料である。セラミックス技術は, エレクトロニクスとの出会い, そしてその応用展開によって, 著しく進歩した。セラミックスは多結晶体であり, 結晶粒と界面, それに気孔とからなる構造的特徴を有する。これらの特徴に着目し, 誘電体や磁性体などにおける単結晶志向の多結晶体や半導体セラミックスでの粒界の効用, 雰囲気センサーでの気孔と表面の利用などと, 数多くの成果を挙げてきた。最近では, 薄膜化技術の導入より, 1次元から2次元, 2次元から3次元というように, 次元の高い開発と応用をめざした新しい展開に入った。