化学機械
Print ISSN : 0368-4784
多成分系の精溜
E. R. Gilliland手塚 潔W. M. NagleJ. B. Castner田辺 武夫G. A. Christian藤田 重文
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1940 年 4 巻 4 号 p. 283-293

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抄録

精溜の計算に関してE. Sorelが最初に与へた基本的な方法(“Distillation it Rectification Industrielles”1899; “La Reetification de laálcool”, 1893)はその後諸家によつて改良と合理的な簡便化とが施され,今日二成分系の精溜の場合には比較的簡単な計算で工業的に十分正確な結果を得る方法がほゞ完成してゐる。これに対し多成分系の精溜に関しては,既往の文献ではLewis & MathesonがSorelの原理を天然ガソリンに適用した方法が最も優れた合理的なものであるが計算が繁雑に失するのが難点であり,又多くの簡便化が試みられたが十分正確な結果を与へる簡便法は未だ得られてゐない。E. R. Gillilandは多成分系精溜の簡便計算に関して既に三四の報文を提出してゐるが,最近彼の従来の方法に改訂を加へた方法及び甚だ興味ある新しき方法を発表した。該報告はA.最適原料供給段組成B.最小還流比C.各還流比に於ける理論段数の計算の三部より成り,正常な揮発度を有する混合物を取扱つてゐる。

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