化学工学
Print ISSN : 0375-9253
分散系の有効輪送定数
乙竹 直
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1967 年 31 巻 10 号 p. 980-987,a1

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抄録

PMMAおよび銅粉とゼラチン溶液の混合系に対し, その紐成を変化せしめて有効拡散係数を測定した。組成に対する依存性はMaxwell, Bruggemanの式と同傾向にあるものと思われる。
Dallavalle, Hamiltonは不均一系の有効熱伝導度をMaxwellおよび一部修正したMaxwellの関係で整理し, 一方Einsteinの粘度式は, その動度依存性についてMaxwellと数学的に同形であり, またBrinkmanの式はBruggemanと同形である。
これらの諸事実から, 筆者はここに, 輸送定数の分散質濃度に対する依存性をあらわす一般式として次式を導いた。
稀薄系に対し: 1/krp=A-Bψυ (11・5)
濃厚系に対し: 1-Mψυ= (kr-kd) kr1/n (1-kd)(10・5)
実験値の経験的塾理をするためには。次の1係数式が便利で, 係数は実測値から求められる。
近似式として: 1-ψυ= (kr-kd)/krN' (1-kd)(10・6)
諸文献値および, ここにえられたデータの整理をFig: 4, 5, 6・1および6・2に示す。

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