抄録
近年,沖縄県全域でメイチュウ類によるサトウキビへの被害が多発している.そこで,サトウキビの夏植え及び株出し栽培において,植付け,株出し管理及び培土時に粒剤を施用し,メイチュウ類に対する防除効果と収量,蔗汁品質への影響について調査した.夏植え栽培において植付け時および培土時に粒剤を施用することにより,メイチュウ類による芯枯れ被害が軽減し,増収することが明らかとなった.また,株出し栽培では,株出し管理時にクロラントラニリプロール粒剤を施用することにより,芯枯れ被害が軽減し,増収する傾向がみられた.なお,本試験では,夏植え,株出し栽培ともに粒剤処理の有無によるメイチュウ類の被害程度の違いは糖度に影響しなかった.