2004 年 79 巻 6 号 p. 391-395
著者の施設に診断に活用できる精度のCT機器 (CT-HAS-SGS, GE横川) が導入された1996年から2001年に治療した先天性結核患児3名の胸部, 腹部CT画像検査所見を報告する。肺浸潤像, 縦隔と腹腔内リンパ節腫脹はこれまで報告されてきたが, 今回の検討ではperiportal hypodensityが全例に認められた。先天性結核における早期診断は必須であるが, 難しい。今回の検討は画像所見に裏付けされた臨床所見が早期の診断を可能にすることがあり, periportal hypodensityの描出は先天性結核補助診断法の選択肢の1つであることを示唆する。