2010 年 45 巻 2 号 p. 125-129
本稿では,干渉光学系として従来型の電子線バイプリズムを1段に用いた干渉計を基にして,二段電子線バイプリズム干渉計,および三段電子線バイプリズム干渉計について紹介する.これらの新しい干渉光学系は,複数の電子線バイプリズムを光学系の中の実空間と逆空間とに分けて配置し,電子波の伝播の角度と距離(位置)をそれぞれ別個にコントロール可能とするところに特徴がある.これらの多段干渉光学系によって,干渉顕微鏡像のパラメータ(干渉縞間隔,干渉領域幅,そして新たに導入された干渉縞の方位)を任意,かつ独立にコントロールする手法が確立された.これらの干渉光学系を紹介するとともに,それぞれのパラメータのコントロール方法について述べる.