触媒試料が実際に動作している環境下でその場観察が可能な隔膜型の環境セル電子顕微鏡を開発した.ガス導入出機構を備えた環境セル試料ホルダーを改良し,同軸型の配管構造にすることで従来の10倍のコンダクタンスを実現した.試料周囲に導入したガスを閉じ込めるための隔膜として,アモルファス・カーボンと窒化シリコンを組み合わせた2層膜を独自開発し,高耐圧性,低電子線損傷の隔膜を得た.応用研究として,ナノ金触媒のプロピレンからプロピレンオキサイドへの選択酸化反応その場観察を行ない,金と酸化チタンの接合界面周囲に反応生成物が現れることを見出した.この結果は,金/担体界面が反応場であるということを示唆するものである.