顕微鏡
Online ISSN : 2434-2386
Print ISSN : 1349-0958
特集:連続スライスSEM による医学・生物学研究の最前線
連続切片SEM法とゴルジ装置の3D構造解析への応用
甲賀 大輔久住 聡牛木 辰男
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2014 年 49 巻 3 号 p. 171-175

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抄録

連続切片SEM法は,超薄連続切片を硬い基板に載せ,その切片像を走査電子顕微鏡(SEM)で取得する技法である.この手法は,透過電子顕微鏡による連続切片法より容易であり,収束イオンビーム/SEM(FIB/SEM)のように高価で特殊な装置を用いずに,高精度な3D再構築像の作製が可能である.本稿では,この連続切片SEM法について,解説すると共に,この手法をゴルジ装置の3D構造解析に応用した例を紹介する.この手法は,ゴルジ装置のような空間的に複雑な形状を呈する細胞小器官の3D構造解析に最適である.連続切片SEM法を用いることで,ゴルジ装置やミトコンドリアなどの細胞小器官の3D構造解析の応用に期待がもてそうである.

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© 2014 公益社団法人 日本顕微鏡学会
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