北日本病害虫研究会年報
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各種薬剤のリンゴ花粉およびモニリア病菌胞子の発芽におよぼす影響
小宮 康平
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1965 年 1965 巻 16 号 p. 147-154

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抄録

1. 本実験はリンゴモニリア病菌の柱頭侵入防止剤を得る目的で有機硫黄剤およびその誘導体34種についてscreening testを行なつた。
2. リンゴ花粉発芽を害しない化合物はジチオ酸の亜鉛塩類およびチアゾール類である。
3. モニリア病菌胞子の発芽抑制に効果の有する化合物はジチオ酸の誘導体およびチアゾール誘導体のそれぞれにみられた。
4. 供試薬剤のうち, ジチオ酸誘導体は花粉と病菌胞子の発芽両方を抑制した。しかし, チアゾール誘導体のcupric mercaptobenzothiazoleは病菌胞子の発芽抑制を示すが, 花粉発芽におよぼす悪影響のすくないことがみられた。

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