抄録
大阪府立環境農林水産総合研究所生物多様性センターの哺乳類相を自動撮影カメラで調査した.その結果,大
阪府の希少種であるキツネ(Vulpes vulpes)を含む8種の哺乳類が確認された.さらに,アライグマ(Procyon lotor)
やハクビシン(Paguma larvata)などの外来種も確認された.撮影頻度指標(RAI)はキツネとイエネコで高く,
特に春と冬のキツネで高かった.これらの種構成は隣接する淀川河川敷の哺乳類相とほぼ同じであり,センター
敷地は淀川河川敷と一体のものとして周辺の哺乳類に利用されていることが推察された.