1985 年 54 巻 2 号 p. 112-116
γ線照射した未精練絹糸および精練絹糸の色調変化を定量的に把握するため, 色差計による測定を行うとともに, モノクローム写真による色調変化の表現方法について検討した。照射処理により絹糸は黄変するが, この変化の程度を強調して撮影するには白色光のもとよりも, 366nmの波長を有する光源のもとで2BおよびSC56フィルターを併用することが有効であった。未精練糸, 精練糸ともに初期の照射によりb/Lは急激に増加するが, 増加の割合は次第に小さくなった。未精練糸のb/Lの値は精練糸に比べて約2倍大きな値を示した。