日本蚕糸学雑誌
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高感度, 迅速かつ簡便なエクジステロイドアゴニスト活性測定評価系の確立
三木谷 研一
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1995 年 64 巻 6 号 p. 534-539

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抄録
遺伝子発現レベルでのエクジステロイド活性を, 高感度かつ効率的に測定できる評価系を確立した。エクジステロイド応答性エレメントを含む, ショウジョウバエhsp27遺伝子の転写調節領域と, ホタルのルシフェラーゼ構造遺伝子を接続したレポータープラスミドを構築した。このレポータープラスミドをエレクトロポーレーション法によりKc細胞に導入し, エクジステロイド存在下で24時間培養後, 細胞抽出液中のルシフェラーゼ活性を測定した。その結果, 20-ヒドロキシエクダイソン (2.0×10-7M) およびα-エクダソン (2.0×10-5M) 存在下で, コントロールの80倍以上のルシフェラーゼ活性誘導が認められた。20-ヒドロキシエクダイソンに対しては, 4.0×10-9Mまで明らかな活性が認められ, 本評価系の再現性を考慮すると, 4.8ngまで検出可能でありエクジステロイドアゴニスト活性評価系としては最高レベルの感度であることが示された。
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© 社団法人日本蚕糸学会
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