東京農工大学・工学部
1996 年 65 巻 4 号 p. 270-274
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繭層から熱水抽出したセリシン水溶液のゾルーゲル転移に伴うCD, IR, X線回折の変化を測定し, 再生フィブロイン溶液と比較した。その結果, セリシンゲルは加熱により溶解してゾルとなり, 冷却によって再びゲル化する熱可逆性であったのに対して, フィブロインゲルは加熱によっても溶解してゾルになることがなく, 非可逆性であった。両者の差は, 網目構造の疎密の相違とそれに伴う分子鎖の熱運動の差異によるものであり, これは構成アミノ酸のバルキネスの違いによるものと推察された。
蚕糸・昆虫バイオテック
Journal of Insect Biotechnology and Sericology
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