1998 年 67 巻 5 号 p. 389-392
雌のボンビコール保持量に品種間差異が存在するかどうか, また雌の保持量と雄のボンビコールに対する反応性との関係について明らかにするため, 雄の反応性が顕著に異なる品種の保持量を経時的に調査した結果, 保持量は明期に増加し暗期に減少する周期的な変化を示し, 羽化33~36時間後に最大値に達した。雌雄の変動パターンは必ずしも同調してはいなかった。
保持量の最も多い品種は最も少ない品種の4倍以上に達しボンビコール保持量に顕著な品種間差異が存在することが明らかになった。また品種の個体変異にも特徴が認められた。しかし雄のフェロモンに対する反応性と雌のフェロモン保持量との間には相関関係が認められなかった。