高分子論文集
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総合論文
ポリアミドアミンデンドリマーを用いた二酸化炭素分離膜の開発
谷口 育雄甲斐 照彦段 淑紅風間 信吾陣内 浩司
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2014 年 71 巻 5 号 p. 202-210

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抄録

Poly(amidoamine) (PAMAM) dendrimerのCO2への高い親和性を利用して,この化合物を高分子マトリクスに固定化したCO2分離膜の開発を行った.Poly(ethylene glycol) dimethacrylate (PEGDMA)をdendrimer存在下で光架橋重合し,PEG架橋体内にdendrimerを保持することに成功した.この高分子膜は,CO2/H2混合ガスからのCO2選択分離において高い分離性能を発揮する.また,CO2分離性能はdendrimerの組成や世代,PEG鎖長,および相対湿度に密接に関連している.CO2は膜中でbicarbonate ionとcarbamateを形成し,前者が主な透過種となる.また,後者はdendrimer末端アミノ基と反応して擬似架橋を形成し,H2透過を妨げる.この分子ゲート効果により,この高分子膜は高いCO2選択性を示す.

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© 2014 公益社団法人 高分子学会
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