2017 年 74 巻 6 号 p. 453-459
トリアジン骨格を有する三官能性モノマーと1,2,4,5-テトラフルオロベンゼンおよび1,3,5-トリフルオロベンゼンの直接的アリール化重縮合をN,N-ジメチルアセトアミド中あるいはトルエン中でそれぞれの最適反応条件において行うことにより,含トリアジン–フルオロアレーンネットワークポリマーの合成を行った.得られた高分子はあらゆる溶媒に不溶であることから,固体NMR法により構造解析を行った.各ネットワークポリマーの窒素吸脱着測定を行ったところ,それぞれにおいてマイクロ孔を有する共役系マイクロポーラスポリマー(CMP)であることがわかった.興味深いことに,モノマーの組合せのみならず,反応に用いる溶媒によって得られるネットワークポリマーの比表面積が異なることが明らかとなった.