高分子論文集
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末端に官能基を有する立体規則性ポリメタクリル酸エステルの精密合成
髙坂 泰弘北浦 健大北山 辰樹
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ジャーナル 認証あり 早期公開

論文ID: 2015-0003

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抄録

メタクリル酸エステル類の立体特異性リビングアニオン重合に適用可能な官能性開始剤ならびに停止剤を開発した.リチウムN-ベンジルトリメチルシリルアミド(BnTMSNLi)を開始剤に用い,かさ高いアルミニウムフェノキシド存在下にメタクリル酸メチル(MMA)のアニオン重合を行うと,末端に二級アミノ基を有するシンジオタクチック(st-)PMMAが得られる.α-リチオイソ酪酸イソプロピルを開始剤,Me3SiOLiを助剤とするMMAのイソタクチック(it-)特異性重合をα-(クロロメチル)アクリル酸エチル(T1)で停止すると,末端にα置換アクリル酸エステル型C=C二重結合を有するit-PMMAが得られる.この末端C=C結合は多様なチオール類とのチオール–エン反応が可能であった.T1による停止反応はst-特異性重合にも有効で,BnTMSNLiとの併用でヘテロテレケリックポリマーの合成なども可能である.

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© 2015 公益社団法人 高分子学会
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