論文ID: 2018-0017
波長が1000 nmを超える(OTN:over 1000 nm)近赤外(NIR)光は,生体組織に対して極めて高い透過性を示すために,皮下2 cm程度の領域まで観察ターゲットにできることから,次世代の蛍光バイオイメージングへの応用が検討されている.筆者はこれまでに,OTN-NIR蛍光を示すさまざまな無機材料や低分子蛍光色素などを,機能性高分子と複合化することで体内投与を実現し,小動物のリアルタイムin vivoイメージングを世界に先駆けて報告してきた.本報では,さまざまなOTN-NIR蛍光材料の高分子との複合化,およびそれらの蛍光プローブを用いたin vivoイメージングの実例について論じた.