合成繊維研究
Online ISSN : 1884-8060
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ポリ醋酸ヴィニルのアルカリ鹸化反應に就て
櫻田 一郎大杉 鐵郎
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1943 年 2 巻 4 号 p. 192-196

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抄録

ポリ醋酸ヴィニルのアルカリに依る脱醋酸反應に關しては嚢に我々の一人櫻田及大橋。森川が研究を行ひ (工化、昭17, 45, 1287) 種々興味あり且實際的にも有用な事實を見出した。また其結果に就き2, 3理論的の考察を試みたが其際用ひたのは市販ポリ酷酸ヴィエル其儘であり、是は醋酸含有率が理論値と一致するところから特に精製を省略したのであつたが、其後間もなく市販品は數%に及ぶ酷酸エチル (重合の際の溶剤) を残存含有して居ることを確めたので、充分精製を行び、尚各方面に亘り詳細に研究を行つた。今囘は其結果の一部に關し簡單に報告し、ついでポリ醋酸ヴィニルの部分的脱醋酸化に關し、工業的にも實施容易なりと考へられる一方法を述べる。

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