高分子論文集
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キトサン-p-トルエンスルホン酸の分子量と固有粘度
片岡 清一
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1982 年 39 巻 11 号 p. 759-764

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抄録

種々の分子量を持っキトサン (CS) は, キチンの脱アセチル化の条件を変えることによって調製した. (キトサン-p-トルエンスルホン酸) 塩 ((CS-TSA) 塩) は, CSとP-トルエンスルホン酸から調製した. 0.05M NaCl水溶液及び水媒体中で, (CS-TSA) 塩の溶液は, 溶液粘度及び膜浸透圧法によって測定した. (CS-TSA) 塩は, 典型的な高分子電解質の挙動を示す. (CS-TSA) 塩の粘度式は, 25℃において, 0.05M NaCl水溶液及び水媒体で, それぞれ, [η] =3.59×10-4 [Mn] 0.72 (分子量0.6×105から4.2×105の範囲) 及び [η] =1.60×10-6 [Mn] 1.43 (分子1.5105以下) であった. 研究を行った条件のもとで, 指数αの変化から, (CS-TSA) 塩は, 屈曲性分子であることを示した。

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