高分子論文集
Online ISSN : 1881-5685
Print ISSN : 0386-2186
ISSN-L : 0386-2186
共橋かけ反応によるポリエチレンとポリ塩化ビニルの接着性の改良とポリマーブレンドへの応用
中村 儀郎森 邦夫吉田 雄一田村 浩作
著者情報
ジャーナル フリー

1984 年 41 巻 9 号 p. 531-538

詳細
抄録

ポリエチレン (PE) とポリ塩化ビニル (PVC) のような非相溶性ポリマーの接着性と分散性を向上させる目的で, 両者の共橋かけ物の効果を明らかにしようとした. PEとPVCの接着性と分散性は, 両者に対して共通の橋かけ剤となる6-ジアリルアミノ-1, 3, 5-トリアジン-2, 4ジチオール (DA) によって形成される共橋かけ物によって著しく向上し, 大きいはく離強度の接着物と分散性の良好なブレンド橋かけ物が得られることが見いだされた, 共橋かけ反応による大きいはく離強度の接着物と優れた機械的性質のブレンド橋かけ物を与える最適配合は次のようである. PE : 低密度PE, 100; DA, 3 ; 2, 5-ジメチル-2, 5-ジ (t-ブチルベルオキシ) ヘキサン, 2; CaO, 0.5 (部). PVC : ゼオン101EP, 100; DOP, 20; ステアリン酸塩系安定剤 (RP101), 1; 塩素化PE (U-303), 10; CaO, 0.1 (部).

著者関連情報
© 社団法人 高分子学会
前の記事 次の記事
feedback
Top