ラジカル重合によって得られたポリスチレン試料について同一の手順を用いたGPCの共同測定が21研究室によって行われ, 得られた平均分子量のばらつきが詳しく検討された. 数平均, 重量平均, 及びz-平均分子量の平均変動係数 (標準偏差値を平均値で割った値) はそれぞれ11.0, 11.3, 及び21.1%である. 計算法, 検出器の種類及びクロマトグラムの分割数は得られる平均分子量に著しい影響を与えない. 同一カラムを用いる異なる研究室によって得られた平均分子量は20%を越える変動を示す. 平均変動係数を10%以下に減らすには, カラムの分解能, 溶媒の流量などの操作条件のわずかな変化に十分注意を払う必要がある.