1993 年 50 巻 11 号 p. 893-897
電子部品製造に際して排出される表面離型処理ポリエチレンテレフタレート (PET) フィルムの再利用方法として, PBT樹脂への混入を検討した. フィルムの再生方法としては, 半溶融状態でフレーク化する方法と, 溶融してペレット化する方法の2種類を検討し, 熱分析, 機械強度の測定によって使用の可否を検討した. この結果, フレーク状で再生した場合は20%の混入までは通常のPBT成形条件で成形しても問題のないことが分かったが, 溶融ベレット化した場合は分子量の低下による機械的性質の低下が生じた, 離型のためのシリコーン樹脂層の再生ペレット中での存在状態は不明であるが, 電子部品に悪影響を及ぼすシリコーンオリゴマは検出されなかった.