1996 年 53 巻 5 号 p. 330-332
アイソタクチックーポリプロピレン (IPP) 分子鎖の立体構造の安定性をより現実に近い熱運動によるコンフォメーションゆらぎを取り入れて検討するため, 内部座標をパラメータとして用いる高分子モンテカルロ計算法プログラムを作成し, IPPの8量体オリゴマーのモデル化合物に適用したところ, 低い温度では (3/1) らせん構造が, 高温ではランダムコイルが熱平衡状態で安定なコンフォメーションであることが示され, 実験結果と一致する計算結果が得られた.