2024 年 42 巻 p. 1-9
本研究は、わが国の幼児教育における情報機器の活用に関する研究動向を探り、情報機器の活用を幼児教育においてどのように進めていくことが望ましいかについて検討することを目的とする。国立情報学研究所が運営する学術情報検索サービス(CiNii)を用いて文献研究を行った。その結果、1984年に幼児教育にコンピュータを活用する研究がなされており、1990年には幼児にもプログラミングというものの入り口について経験させることの必要性について研究されている。2016年以降、幼児教育にICTを活用する研究は、小学校教育のICT導入化に伴い増加し、幼小接続を踏まえたプログラミング教育をはじめ様々な活用方法が研究されてきている。2020年には、中国や韓国、ノルウェーなど諸外国の幼児教育へのICT活用の現状を調査し、日本との比較研究もなされている。海外の取り組みも視野に入れ、子どもの発達を促すICT活用の工夫が必要であると言える。