1991 年 1991 巻 38 号 p. 23-24
移植後におけるイネ苗立枯細菌病罹病苗の生育とイネ体内の細菌密度を調査した。罹病苗は健全苗に比較して草丈, 葉令, 茎数ともに劣り, 特に茎数は健全個体の半分以下となった。また生存個体数も本葉の抽出異常をともなう重症個体では, 健全個体の42%と少なかった。また1株当りの収穫量も健全個体の半分となり, 単位面積あたりでは約4分の1となった。移植後のイネ体内での細菌数は移植直後ではイネ体全体に高率に存在したがその後漸減し, 7月以降は地上部ではほとんど認められなかったが, 根部でわずかに生存が確認された。