1993 年 1993 巻 40 号 p. 289-294
芳香性誘引剤トラップを用いた芝地におけるコガネムシ類の発生調査手法について総合的に検討した。
コアオハナムグリなどは白色に誘引され, 芳香性誘引剤を組み合わせると誘引作用は数倍強くなった。一方, トラップに腐敗虫を放置するとコガネムシ類の誘引が阻害された。市販トラップの中では湿式と乾式の捕獲効率が高く, 地上1~2mの高さで多くのコガネムシ類が捕獲された。芳香性誘引剤トラップによるセマダラコガネの捕獲消長はライトトラップによる消長と一致し, 季節消長のピークは7月2半旬, 日周消長のピークは19~20時であった。