関東東山病害虫研究会年報
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「蘭のウイルス病診断薬」による東洋ランのウイルス検定
河野 敏郎高橋 義行高橋 幸吉遠藤 武雄
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1995 年 1995 巻 42 号 p. 157-159

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抄録

ラン科植物ウイルス病の主要な病原ウイルスである Cymbidium mosaic virus (CyMV) と Odontglossum ringspot virus (ORSV) を対象に製品化した「蘭のウイルス病診断薬」を用いて39品種66株の東洋ラン (カンラン, シュンラン, ケイラン等) を検定した結果, ELISA検定とほぼ同等の感度で検出できた。本診断薬は無病徴の感染株からでもウイルスの検出が可能であった。また,ORSV感染株をバルブ単位で株分けした場合, ELISA検定及び本診断薬によってウイルスを検出できない株も存在したが, 半年から1年3か月後には, 順次ウイルス感染を確認できた。したがって, ウイルスに感染していないことを確認するためには一定期間をおいた数度の検定が必要であると考えられた。

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