関東東山病害虫研究会年報
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真空浸漬法によるイネ苗立枯細菌病の防除
太田 光輝
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1995 年 1995 巻 42 号 p. 19-21

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抄録

イネの新しい種子消毒方法として, 真空装置を使った種子浸漬法 (以下真空浸漬法と呼称) を開発した。本法は真空デシケーター中に種子を薬液ごと入れ, 油回転真空ポンプで10分間, 750mmHg程度の真空度まで吸引し, 常圧にもどすときに薬液を種子の内部にまで注入する方法である。黄金晴の開花期接種籾 (108cfu/ml) を用い, スターナ水和剤 (200倍), テクリードC (200倍) など5薬剤で試験した結果, 4薬剤で真空浸漬の効果がみられ, 更に薬剤数を増やして試験した結果, 10薬剤中9薬剤で真空浸漬の効果がみられた。慣行濃度の10分の1で真空浸漬した場合にも5薬剤で効果がみられ, 低濃度で効果のみられた薬剤では, 本法により省農薬化が期待できる。

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