関東東山病害虫研究会年報
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日本シバ生産ほ場における葉腐病の発生と気象
伊藤 善文太田 光輝
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1996 年 1996 巻 43 号 p. 149-152

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抄録

シバ生産ほ場における日本シバ (Zoysia spp.) 葉腐病の発生予察法の開発を目指して, 静岡県裾野市と御殿場市で調査を行った。両市の全栽培地 (1,100ha) を予察対象に設定し, 1991年から1995年まで, 4月から10月の間ほぼ月2回ずつ, 任意に抽出した5ほ場の発生程度 (発生面積率) を調査し, 平均発生面積率を求めた。発生時期は年により大きく変動したが第1回が5月~9月上旬, 第2回が8月中旬から11月上旬にみられ, ゴルフ場などに比べて第1回発生が遅かった。葉腐病の発生消長と気象データを比較した結果, 葉腐病は (1) 降雨によってシバが濡れたりマットが濡れていることと, (2) 第1回発生は最低気温が15℃を, 最高気温が20℃を越えると, (3) 第2回発生は最低気温が20℃位, 最高気温が25℃位に低下したときに発生し進展することが多かった。

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