1996 年 1996 巻 43 号 p. 41-43
二種類の電解酸化水 (ハード酸化水: pH2.3とソフト酸化水: pH5.0) にイネもみ枯細菌病やイネ苗立枯細菌病に汚染したもみを浸漬して播種した結果, 特にハード酸化水を用いた場合に, 薬剤処理を行った場合と同等の高い防除効果が認められた。また本酸化水への浸漬期間中, 少なくとも一回以上は液交換を行う必要があった。一方イネごま葉枯病などの糸状菌類による病害には防除効果は認められなかった。この結果, 電解酸化水はイネ育苗期の細菌病防除用として種子消毒に利用可能と考えられる。