九州病害虫研究会報
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虫害
サツマイモのネコブセンチュウに対する4種接触型粒剤の防除効果
福田 健林川 修二
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2016 年 62 巻 p. 89-94

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抄録

ネコブセンチュウに対して農薬登録を有するホスチアゼート粒剤,イミシアホス粒剤,カズサホスマイクロカプセル粒剤,オキサミル粒剤の4種接触型粒剤を用いてサツマイモのネコブセンチュウに対する防除効果を検討した。全面土壌混和処理では,カズサホスマイクロカプセル粒剤に比べてイミシアホス粒剤,オキサミル粒剤の無被害塊根数が有意に多く,薬剤の間で違いがみられた。一方で,全面土壌混和処理と同薬量の作条土壌混和処理では,無被害塊根数は薬剤間で差がみられなかった。作条土壌混和処理は畦内の土壌中のみに薬剤が分布し,畦内の薬量は全面土壌混和処理に比べて多く含まれていると推察され,畦内土壌中の薬量の違いが効果に影響を及ぼしたと考えられた。なお,2016年4月時点でのサツマイモのネコブセンチュウに対する4種接触型粒剤の農薬登録状況は,全面土壌混和処理ではすべて登録があるものの,作条土壌混和処理ではイミシアホス粒剤およびカズサホスマイクロカプセル粒剤は未登録である。

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